平成26年10月号
・春らんらん特集
・今月の事業所便り
・今月の行事予定
・院長先生の健康豆知識
・文芸作品
・編集後記
春らんらん特集
自然史博物館見学&ビュッフェ体験
8月31日に、富岡市にある群馬県立自然史博物館を見学に行きました。この日はお天気にも恵まれ、『安全運転で行きましょう!』の掛け声と共に車五台で春らんらんを出発して、まず最初に、高崎の食の駅の中にあるレストラン“あいberry”で昼食です。豚しゃぶメインのメニューに、サラダ、パン、スープ、こんにゃく、フルーツなどのビュッフェに舌鼓し、「お肉が軟らかいねぇ。」「野菜が新鮮だぁ。」「美味しいよ。」「パンのおかわりぃ。」と、満腹のまま自然史博物館に到着しました。八月最終の日曜日と言う事もあって少々混雑していましたが、実物大の恐竜とご対面。恐竜の大きさにビックリ、さらに動き出してビックリ!「大きいんだねぇ。」と上を見上げるクリクリした瞳は、まるで少年のようでした。最後に博物館の前で集合写真を撮って、「今日は貴重な体験が出来たよ。」と、笑顔で話されていらっしゃいました。
”ぐんまちゃんダンス”を踊る!
9月4日に、ぐんまちゃんとキャラバン隊がぐんまちゃんダンスを教えに来てくれました。久しぶりのぐんまちゃんとの再会に、皆さん今か今かとドキドキ顔。そして登場したぐんまちゃんに大きな声援と拍手喝采です。キャラバン隊はダンスの指導を何回も丁寧にしてくれたので、全員で手足を動かし、戸惑いながらも一生懸命踊ることが出来ました。ぐんまちゃんから修了証とCDをいただいた後、サービス精神旺盛のぐんまちゃんは、春らんらんを跳ね回りながら一人一人の記念写真に対応してくれたので「はい、チーズ。」と笑顔の花が咲き続きました。
敬老会でお祝い
9月16日に、利用者様とご家族、ご近所さんをお誘いして、敬老のお祝い会をしました。お昼には職員が腕を振るったビュッフェです。お赤飯、焼きそば、豚汁、こんこんご飯、から揚げ、ポテト、漬物、デザートを召し上がって頂いた後、落語家“風香亭 粋楽”様による『饅頭怖い』を楽しまれました。次に、職員が前に出て、何日も前から練習した『長生き音頭』を踊りました。「こうやって踊ると、長生き出来そうな気がしてくるよ。」と元気いっぱい。最後に名倉理事長から手渡された慶祝状授与では、涙を流される方や、職員が手作りした“ご長寿亀”を手にして「こんなふうにお祝いしてもらえるとは思わなかった。」「ありがとう、嬉しいよ。」と喜ばれる方もいて、感激一杯の敬老会となりました。
今月の事業所便り
明月 ちらし寿司で敬老会
グループホーム明月では、9月15日に敬老の日イベントを行いました。昼食にはマグロ、イクラが沢山乗ったちらし寿司を召し上がっていただきました。皆様「こんな美味しいお寿司が食べられて、幸せだよ。」と満面の笑みで召し上がっていました。午後にはフロアでメインのイベントです。オープニングで職員の作ったくす玉を割っていただきました。「祝、敬老の日」という文字がくす玉から紙吹雪と共に出てきた時には、皆様、思わず歓声を上げていらっしゃいました。続いて、利用者様お一人おひとりに、それぞれプレゼント贈呈を行いました。職員からのコメントと共に渡されたプレゼントを、皆様、笑顔で受け取っていらっしゃいました。
GHゆめさき 秋のサンマ祭り!!
GHゆめさきでは、9月25日に外出を予定していましたが生憎の雨により中止となってしまったため、急遽「秋のサンマ祭り」を行いました。炭火を起こし、まずは野菜からホイル焼きにしていきました。いつもとは一味違った野菜に利用者の方からは口々に美味しいねという言葉が聞かれました。なかでも玉葱の丸焼きは「焼いただけでこんなに甘くなるのね。」と感動されていました。また炭火で焼いた旬のサンマに「立派だね、見ただけで涎がでてきちゃうよ。」との声も聞かれ皆さん美味しそうに召し上がっていただけました。これからもゆめさきでは皆さんが喜んでいただけるイベントを行っていきたいと思います。
あかしあの里Ⅱ お団子作り
あかしあの里Ⅱでは、9月23日におやつを作りました。白玉粉を使い、あんこの団子を作りました。入居者様からは「まあ、美味しそう!」という声が聞かれ、人数分まるめるのを手伝っていただきました。お湯の中で湯がいている間、心待ちにしておられ、あんこをかけて提供した際にはとても感激されていました。皆さんに手伝っていただき、美味しそうに食べてくださる姿に嬉しく思いました。毎日を楽しんで過ごしていただけるよう頑張りたいと思います。
クリニック通所リハビリ 今年もポップコーン作りを行いました!
今年も、ポップコーンを作り、利用者様方に召し上がってもらいました。花壇で育ったトウモロコシは、去年に比べて小振りで、残念ながらうまくは膨らみませんでした。そのため、市販のトウモロコシの力も借りて、ポップコーン作りが行われました。味わいは去年と同じくらい!ふんわりサクサク、ほんのりしょっぱい、美味しいポップコーンが出来上がりました。皆さん、リハビリの合間や机上での作業の合間に、「美味しいねぇ。」と笑顔で召し上がっていました。口に入れた瞬間、「何にもない戦後に食べた、素朴なポップコーンの味を思い出したよ。」とおっしゃった方もいらっしゃいました。来年もおいしいポップポーンが、食べられますように!
通所リハビリ 脚本、演出は名倉監督?の大作
9月11日(木)十四時、通所リハビリ長寿を祝う会の開催です。今回の出し物は、どなたもご存知の水戸黄門劇。衣装にも気を配り、練習に練習を重ねて、いよいよ当日を迎えました。水戸黄門ご一行が、創春村で行われていたお祭り広場にたどり着き、そこにいた旅芸人の娘に八兵衛が一目惚れをしてしまうという場面で幕が開いた。娘は、悪人にお金を奪われ一文なしに・・・。優しい八兵衛は、娘を助けようと悪人に立ち向かうが、いとも簡単にやられてしまう。そこに、ご一行が登場。【悪人対ご一行】のスローモーションバトルが笑いをさそった。「ひかえおろう」とお決まりのセリフに悪人どもは、頭を伏せた。一件落着かと思えたが、八兵衛の恋心はおさまらず、「付き合ってください」と、告白。考えに考えぬいた娘は、「ごめんなさい」と。娘は、なんと結婚していたのであった。肩を落とした八兵衛を慰め、ご一行は次の旅へと向うのであった、というのがストーリー。
熱の入った演技に見入る利用者様と、しらけ鳥が飛んでいるのではとヒヤヒヤ顔の院長。泣いたり笑ったりのドタバタ劇が終って、利用者様の大きな拍手をいただいた時、初めてじわっと喜びをかみしめたことでした。
「たいしたもんだ。みんな芸達者だね。いいできばえだったよ。」とお褒めの言葉も頂きました。たくさん笑って、楽しい時間を過ごすことが、元気に長生きすることにつながるのではないか、と、しみじみ思いました。
会の最後には、利用者の奥様が、きれいな彩りの折り紙で作っていただいた楊子入れを、メッセージを添えてみなさんにプレゼントさせて頂きました。
観る方々も演じる者も、ともに楽しい時間を共有した長寿を祝う会。創春館に通われる皆様が、ますます元気に過ごされますようにお祈りいたします。
そして是非、次回の作品を楽しみにお待ち下さい。
あかしあの里Ⅰ 笑顔のお誕生日会
あかしあの里Ⅰでは9月19日に9月生まれの入居者様3名の合同誕生日会を行いました。入居者様に食堂フロアに集まっていただき、3名の方へバースデイソングでお祝いし、誕生日の色紙、プレゼント贈呈をさせて頂きました。誕生日者様にプレゼントを開けてもらうと「わーっ!!」と驚かれる様に喜んで下さった方もおられ、スタッフも嬉しさを感じました。記念の写真撮影のあとに皆様でバースデイケーキを食べていただきました。すると賑やかな会も一変、ケーキを夢中で召し上がり、静まりかえりましたが、最後に「美味しかった~」と笑顔で誕生日会を終えることが出来ました。これからも毎年喜んでいただける楽しい誕生日会をしていきたいと思います。
療養棟二階 おはぎつくり
秋分の日が近いため、皆様の協力のもとに療養棟二階では、おやつ作りでおはぎをつくりました。まずはお米を潰すところから利用者様に行ってもらいましたが、「力がいるね」といいながらも、日頃のストレスを発散するかのように、力強く潰してくださいました。その後、利用者様・職員みんなでおはぎをつくり、食べる前には二階に祀ってある神棚にお供えし、「健康で長生きできますように」と拝んでから美味しくいただきました。心地良い疲労感の残る、おやつの時間だったのではないでしょうか。
しらさぎ たくさん食べて大満足?
グループホームしらさぎでは、15日の敬老の日に敬老会として、職員の手料理によるバイキング形式のお食事会を行いました。当日は職員が朝から食材の仕込みに大忙しで、「唐揚げの揚がり具合見て!。」とか「フルーツ切るの手伝います!。」など男性職員(施設長も)も総動員して準備に追われました。が、さすがベテラン主婦の女性職員の段取りは完璧です。10品ほどの料理を時間までに完成させ、美味しい料理に皆さん舌鼓を打っていました。また、26日には、お彼岸という事で、おはぎづくりを行いました。皆さん甘いものには目がない様で、おいしそうに召し上がっていました。今後も皆さんが喜んでいただけるイベントを企画していきたいと思います。
わきあいあい コスモスが見ごろでした
わきあいあいでは、9月30日にコスモス見学に「はにわの里」へ行って来ました。晴天に恵まれ、利用者の方々は、外の清々しい空気を胸いっぱいに吸い込み、楽しまれていました。コスモスも、元気な利用者様に負けないくらい、鮮やかに花を咲かせ、私達の目を楽しませてくれました。「また、来年も元気に咲いて素敵な姿を見せてね。」と女性の利用者様は、コスモスに話しかけていました。また、来年の楽しみを残し、帰路へと就きました。
ケアセンター朱咲 朱咲祭5周年でソーラン節
天候にも恵まれ、晴れ渡る青空のもと、9月14日に、今年で5周年になる朱咲祭を行ないました。職員の『祭り』の歌から始まり、利用者様には模擬店の焼きそばや豚汁を食べながら、金魚すくい・もぐらたたき・射的のゲームを楽しんでいただきました。祭の後半は、会場を外に移し、女性職員の和太鼓や職員一同のソーラン節の出し物を見ていただき拍手・歓声をいただきました。最後には職員を乗せた神輿かつぎを見ていただき、締めに『炭坑節・東京音頭』の盆踊りを利用者様と一緒に踊り、盛り上がり、幕を閉じました。皆様に「楽しかったよ♪」と沢山の笑顔を見せていただき、とても充実したひとときを過ごせました。また来年も楽しい朱咲祭ができればと思います。
涼風の家 次はいつにします?
「おっきなお肉!」 (顔より大きいです。)
「ビールもあるの~!」 (ノンアルコールです。)
「シャレた音楽が流れてるね~!」 (選曲は職員の小林です。)
9月21日のバーベキューのコンセプトは「利用者の皆様にとにかく楽しんでいただきたい! 大喜びしていただきたい! お腹も大満足していただきたい!」でした。皆様、たくさん召し上がりました。牛肉・豚肉・鶏肉全部で2㎏以上、ししゃも、野菜、焼きおにぎり一人2個、ノンアルコールビール6本・・・・・。皆様、笑顔たくさん、歓声いっぱいでした。「今度はいつやるの?」「もっと飲みたい!」・・・いつにしようかな~?
あかしあの里Ⅲ 毎年恒例の花火大会
毎年恒例の花火大会ですが、今年は少しでも猛暑をさけようと9月8日に行いました。外の駐車場にテーブルを設置して、唐揚げ・フライドポテト・枝豆等のパーティプレートに稲荷寿司などを並べて早めの夕食を召し上がっていただきました。外で食べる食事がおいしかったのか、次々と手が伸びて「おいしいね。」の言葉と共に消えていきます。中にはお稲荷さんを5個も食べた方もいました。人心地ついたところで、花火を始めると、「きれいだな。」「すごいね。」と皆さんうっとりと眺め、過ぎ行く夏を堪能しました。
DSゆめさき 美味しかった手打ちカレーうどん作り
デイサービスゆめさきでは22日~24日にかけておやつ作りとして、手打ちうどん作りを行いました。今回、女性の利用者様は「若い頃行っていたので簡単よ」と話されながら参加され、そこはさすがの一言!!粉王国群馬の女性はうどん作りに慣れていらっしゃり、一連の流れを見事上手に行われていました。また、99歳の利用者様も「こんなものは簡単だ」と慣れた手つきでこなされていました。利用者様の中には麻痺のある方もおられましたが、便利な製麺機を使用する事で簡単にうどん作りを楽しむ事ができました。そして、茹であがったうどんに、とろとろのカレーをのせ、職員も利用者様と一緒に食べさせて頂き、利用者様からは「とてもコシがあって美味しいね」と大変好評な声が多く聞かれました。本当に群馬の女性はうどん作りに慣れていらっしゃるのだと感じられたうどん作りになりました。
星辰の家 星辰の家納涼祭!
星辰の家では、9月7日に開設6周年記念を兼ねて納涼祭を行いました。納涼祭の前日から大雨で、天候の心配がありましたが、当日は雨も止み午後は晴れ間も出てきて無事に行う事が出来ました。納涼祭では利用者様やそのご家族と焼きそば、フランクフルトを食べたり、射的、西瓜割りに参加したり、毎年恒例の上州赤城太鼓の演奏を観たり、とても楽しんでいただけたと思います。また来年も七周年に向けて利用者様と一緒に頑張って行きたいと思います。
療養棟三階 敬老会及びおやつ作り
療養棟三階では18日に敬老会及びおやつ作りを行いました。敬老会の内容としては、開催日が敬老の日と秋分の日の間ということで敬老の日、秋分の日の由来を説明し、お彼岸の入りが近いので利用者様と一緒におはぎ作りをしました。おはぎ作りは職員と利用者の皆さんが協力して楽しく作ることが出来ました。「自分で作ると楽しい。」や「とても美味しい。」などとても楽しそうに参加されていました。中にはおはぎを作っている途中で我慢できずに食べ始めてしまう方もおられ、美味しそうに見えたからでしょうか?そんな利用者様を見ていると私たち職員もとても嬉しく思います。また、このような楽しい会が開催できるように皆様にも元気に過ごしていただきたいと思っています。
今月の行事予定
☆通所リハビリ☆
2日 水野先生のハーモニカ教室
3日 前橋アコーディオンサークル
9・10日 運動会
11日 車椅子ダンス
14~17日 お誕生会
20日 レッドシャトー
28日 石崎米子ファミリー発表会
☆あかしあの里Ⅲ☆
7日 運動会
21日 手作りおやつ
日程未定 紅葉ドライブ
☆朱咲の家☆
14日 誕生日会
19日 ゆめさきと合同運動会
中旬 朱咲運動会
中旬 映画鑑賞
下旬 すきやきパーティー
☆あかしあの里Ⅰ☆
中旬 紅葉ドライブ
☆GHしらさぎ☆
1日 お誕生日会
8日 秋の味覚のお食事会
下旬 おやつ作り
☆あかしあの里Ⅱ☆
2日 運動会
中旬 おやつ作り
下旬 紅葉狩り&外食ドライブ
☆明月☆
1日より 秋の作品展示会
10日 運動会
中旬 コスモスドライブ
後半 紅葉狩り
☆わきあいあい☆
11日 お誕生日会
31日 運動会
☆涼風の家☆
2日 お寿司イベント
3日 オカリナ慰問
4日 倉渕子供園運動会見学
☆DSゆめさき☆
3日 誕生日会
6~11日 コスモスドライブ
13日 上映会
14日 久保さんカラオケショー
15日 フラワーサークル・リノ慰問
16~20日 運動会
23~24日 おやつ作り
25日 誕生日会
28日 誕生日会
29日 フォークダンスクラブ慰問
☆星辰の家☆
6・9日 ドライブツアー
20日 運動会
☆療養棟三階☆
9日 買い物ツアー
16日 運動会
23日 おやつ作り
30日 誕生会
☆春らんらん☆
1日 秋の味覚を味わおう
7日 映画鑑賞
16日 お誕生会
20日 秋の大運動会
31日 ハロウィン
☆GHゆめさき☆
15日 外出(バラ園)
19日 朱咲・ゆめさき 合同運動会
29日 外出(赤城方面)
☆療養棟二階☆
9日 買い物ツアー
15日 運動会
29日 誕生日会
院長先生の健康豆知識
「他所(よそ)では聞けない話」
医療講演ということで、御木本パールで有名な、三重県鳥羽市迄行ってきました。伊勢・志摩は、昔、関西では、小学校の修学旅行コースでした。蒸気機関車に乗り、トンネルに入ると、煙の煤が入らないよう、大あわてで窓を閉めた記憶はあるのですが、どんな行程をたどって、兵庫県の明石から、鳥羽迄行ったのかは、記憶のかなたに消えてしまいました。「事業を営む義妹に、誰かいい人を講演の演者に紹介してくれと頼まれたのですが、名倉さんやってくれますか?」との、可愛い後輩の依頼に、二つ返事で引き受けたのですが、過去の演者として、ラグビーの元名選手松尾雄治や、元ヤクルトスワローズの池山隆寛の名前を聞いて、相当なプレッシャーを感じる事となりました。ましてや、聴衆となる人達が、中年から初老の男性中小企業経営者というのですから、何を話せばいいのか、悩みました。
場所は伊勢湾を眺める風光明媚な旅館、時間は夜の宴会前の3時から一時間ちょっとというのですから、宴会前のはやる気持を抱えた、男性陣の姿を目に浮かべると、一層のプレッシャーに日々襲われる事となりました。何とか男性陣の注意をぐっと引きつける様な話を、という事で、話のクライマックスは、男性機能をいつまでも維持する為にはどんな事に気を付ければいいのか?(何かこのあたりはまどろっこしい言い方ですが、分かりますよね?)と、決めたのですが、そこへ持っていく迄の道筋は大変でした。
沢山の胸部写真や、図を見せながら、最終的には、いつまでも健康的な人=血のめぐりがいい人=血管の内皮細胞の働きがいい人という結論を導きました。そして次のスライドでバーンと、「『朝立ち』は健康のバロメーターである」という、ある泌尿器科医の言葉を呈示したのです。そして、『朝立ち』こそ、健全な内皮細胞の働きの証拠であると訴えたのです。聴衆が男性ばかりなので、『朝立ち』という言葉にドッと笑いが起きると思っていたのですが、豈図らんや、一瞬息をのむような静寂が訪れました。今から考えると、突然の思いもよらない単語と文章に、驚いたのでしょう。静かな中にも、鋭くなった視線と、身を乗り出す体勢の変化を感じとった私は、男がこの話に乗ってこない筈がないと思い、更に、私達が寝ている時には、レム睡眠というのが、大体1時間半から2時間おきにあり、その時男性性器は勃起するのです。『朝立ち』というのは、このレム睡眠の時目覚めた時の現象なんです、と続けました。目の前の初老の男性に、「朝立ちありますか?」と、尋ねましたら、困惑した表情で、答えてくれませんでした。「私の友人などは、朝、あそこが痛くなって目覚める事もあるそうですよ。」と、言ったのですが、翌日、友人2人に(この2人は、翌日のゴルフの為でもあるのですが、わざわざ浜松と神戸から私の話を聞きに来てくれていました。)、「名倉、あの痛くなる話はショックやで。みんな自分と比べて落ち込んでると思うね。俺なんか、そんなん全然ないんやから」そして、「2時間おきに硬くなるなんて、嘘やで。俺なんかそんな経験1回もないで」と、言われ、「医学的には、当たり前の話をしただけやけどなあ」と、答えましたが、寝ている最中なので、男の人で気付いているのは少ないかしらんと、新たな発見でした。レム睡眠時の勃起現象と「朝立ち」について、その他の男性陣がどう感じたのか、知る由もなかったのですが、「朝立ち」に続く、バイアグラの効用、使い方へと、話が展開していく時には、男性陣の動物的な熱気を感じられました。そして、最後に「男に引退はない」という文句を見た時の、晴ればれとした笑顔を見た時、自分の講演の手ごたえを感じる事ができました。
たまたま今回は男性の性器に話の焦点を合わせる事になりましたが、私が知っていただきたいと思った点は、私達の身体は、私達の知らない間に、血管の収縮や拡張を自動的に行なっているという事です。そして、その働きの為には、いつまでも若々しい内皮細胞の働きが必要という事でした。
どうして寝ている間に、男性性器の血管が開くのかは未だに謎の現象です。否、バイアグラがあるのですから、どうしたら血管の拡張を維持できるかという方法は、分かってきたのですが、何故、無意識の血管の拡張と収縮が起きるかは分からないのです。
私達の身体はそんな無意識の血管の働きによって維持されていると考えるべきでしょう。次回はこのあたりについて、考えてみたいと思います。
文芸作品
風と来て すぐ風と去る 秋の蝶
秋桜や ホーム短き 山の駅
さりげなく 黒髪なでし 十三夜
渋滞の 車見上げる 葱坊主
影山 えいじ 様
秋分の 暦が終わり 冬便り
季節が読めぬ 気象の波に
暦あり ページをくくり 読む季節
テレビの知らせ 日毎気にして
高橋 三佐男 様
富士山を 色々書いて 国遺産
思い切り 命見つめて 老いの日を
車イス ダンスで競う 若者と
虫の声 聞きつつ眺め 満月を
この夏は 異変続きの デング熱
菅野 邦夫 様
編集後記
皆様いかがお過ごしですか。今月号がお手元に届く頃には、秋たけなわになっていると思います。今年は残暑を感じる前に涼しくなり、急に秋が来たように感じます。寒暖の差に体調を崩しやすい時期なので、充分気をつけて「○○の秋」を楽しんでください。
あかしあの里Ⅲ 青木祐子