2022年11月号 菜摘荘特集!
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菜摘荘特集!
元気いっぱいの運動会
菜摘荘では、十月十四日に感染対策をしっかり行ない、日頃のレクリエーションや体操で培った体力を発揮できる大運動会を元気いっぱい、笑顔いっぱい開催することが出来ました。今年も「みんなで力を合わせエイエイオー!!」と士気の高まるスローガンを掲げ、利用者様、職員が一致団結致しました。
今年の競技種目は玉入れ、パン食い競走、玉運びリレー、綱引きで競いました。
最初の種目は玉入れです。職員が持ったカゴの中に玉をいっぱい入れて下さいました。リーダーがカゴの玉を数えるときは、両チーム楽しみと勝ちたいと言う気持ちが伝わりました。
二種目目は、パン食い競走です。真剣にパンに食らいつく方、上手に手を使って口に持っていく方、その場で一口パンを食べてしまった方などいましたが歓声で盛り上がりました。
三種目目は、玉運びリレーです。玉の乗ったトレーを玉を落とさないでひもを引っ張るリレーです。利用者様は丁寧にひもを引っ張って玉を落とさずリレーを行うことが出来ました。
利用者様は身体を動かし、汗をかいたところで、恒例の職員綱引きを行ないました。ここまで三種目終わって両チームの得点は僅差、先鋒、次鋒、副将、大将を決めて、一対一の綱引きを行ないました。両チームから「ガンバレ、ガンバレ」と大きな応援と見応えのある勇姿に大笑いの連続で無事終了することが出来ました。今年は、両チームの勝敗よりも、みんなで元気いっぱい、笑顔いっぱいでとても楽しい大運動会だったと思います。おやつに、パン食い競走で取ったパンと一緒にお茶を飲んで休んで頂きました。
昼食には、秋の行楽弁当メニューを食べて、力を蓄えて頂きました。鶏ももの唐揚げとブロッコリー、里芋のきのこあんかけ、なます、いなり寿司をご用意いたしました。「皆さん、お稲荷さんがおいしかった。唐揚げもたまには美味しいね。」と満足していただけるメニューでした。
今回の運動会を終わってからの感想は、「コロナが落ち着いたら、家族を招待して、一緒にお弁当を食べたいなぁ〜」などの期待するコメントも頂きました。菜摘荘ならではの、利用者様に寄り添える素晴らしい企画をこれからも考えていきたいと思います。
今月の事業所便り
春らんらん 運動会
春らんらんでは、元気いっぱいに過ごしてもらえるように十月六日に秋の大運動会を開催しました。
初めに、赤組と白組に分かれ、代表の利用者様が力強く選手宣誓、次にラジオ体操で体をほぐした後は、毎年恒例の玉入れ競技です。椅子に座ったまま籠にお手玉を投げ入れてもらいます。「あれ、届かないから立っても良い?」「白の方がいっぱい入ったよ!」「赤だよ!」と皆様大興奮です。三回戦の結果白組が勝利したあとは、お待ちかねのパン食い競争です。今年は感染防止の為、口ではなく、紐につるされ揺らされたパンを手で取ってもらいます。「あれが良いな!」「よーし、一番大きいのを取るよ!」と気合十分。「こんな大きいパンが取れたよ。」と、運動会後のおやつの時間にパンを頬張りながら、美味しい楽しい運動会を過ごして頂きました。
ケアセンター星辰の家 運動会
十月二十七日に小運動会を行いました。種目を紙コップ落しに絞り利用者様に全力で参加して頂きました。的が小さい事もあり皆様苦戦される様子もありましたが回数を重ねると上手に的に当てていました。蜜を避ける為、以前の様な運動会を開催するのは難しいですが、出来る限り利用者様に楽しんで貰える様に努力して行きたいと思います。
朱咲の家 お誕生日会&白玉団子祭り
十月は十三夜のお月見があるということで白玉団子作りをしました。今回も利用者のお母さん方に協力してもらいました。皆さん慣れた手つきで団子をこねてどんどん丸めていき、あっという間に綺麗な白玉団子が出来ました。出来た白玉団子にあんこ、きなこ、黒蜜、ホイップクリームをトッピングすれば和風パフェの出来上がり。緑茶と合わせて召し上がって頂きました。自分たちで作ったお団子に舌鼓を打ち談笑しながらの楽しい会になりました。
デイサービスわきあいあい 十月のイベントは…♥
デイサービスわきあいあいでは、十月二十、二十一日とハロウィンのイベントを行いました。
ハロウィンは本来小さな子どもたちがお菓子をねだる、こどものお祭りだとの話もあり、私たち大人がお菓子をねだるのもおかしなものですが、ご利用者様の皆様も昔は子供!ケーキ等を提供すると、とても嬉しそうな表情になり大きな口を開けて美味しそうに召し上がっておりました。大人になったらご家族も恥ずかしがらずにぜひ!「トリックオア トリート」で甘いお菓子を召し上がってみてはいかがでしょうか?
あかしあの里Ⅲ 出張美容で幾つになっても美しく
あかしあの里Ⅲでは十月二十日、出張美容を行いました。コロナの影響で先延ばしになってしまっていたため、久しぶりのヘアカットです。「どのような髪形にしますか?」と美容師さんに聞かれると「鬱陶しいから、うんと短くして!」と注文する利用者様もいらっしゃれば、長く伸びた髪を切るのがもったいないと思ったのか「あんまり短くしないで、揃えるくらいで」とお願いする利用者様もいらっしゃいました。髪を切り終え鏡を見ると、皆さん嬉しそうにされていたので、いくつになっても「美しくありたい」という気持ちはあり続けるのかもしれません。
あかしあの里Ⅱ 秋の大運動会
あかしあの里Ⅱでは、十月十五日に秋の大運動会を行いました。競技は玉入れとパン喰い競争です。初めは控えめだったご入居者もいざ運動会が始まると、一生懸命かごめがけて玉を投げ、パン喰い競争でも楽しそうにされている姿が印象的でした。これからも季節感を感じられるような行事を行い、楽しかった昔の事を思い出せる機会を一緒に作れたらと思いました。
グループホームゆめさき 大運動会
グループホームゆめさきでは十月十七日に運動会を執り行いました。利用者様の選手宣誓を始めに赤組と白組に分かれ競技開始です。ラジオ体操を始めると皆様やる気十分、準備万端といったご様子です。玉入れやボール渡しなど皆様で楽しめる競技を中心にお互いのチームが出せる力を振り絞り、接戦ですが今年は白組に軍配が上がりました。 競技後は皆さまの頑張りを称え全員に賞状と金メダルが送られました。身体を使ったその後の食事は皆様いつも以上に箸が進んでおりました。日々の運動も大切にして、健康な身体作りを今後もしていきたいです。
あかしあの里Ⅰ 運動会
十月十日(月)スポーツの日に、あかしあの里Ⅰでは、毎年恒例の運動会イベントを開催しました。当日は悪天候も心配されましたが、何とか腫れてくれたので、屋外ウッドデッキに出て競技を行いました。種目はパン食い競争です。歩行の方は口で、車椅子の方で口でのキャッチが難しい方は一生懸命手を伸ばしながら、吊るされたあんパンをキャッチされておりました。競技されている方も、応援されている方も皆さん笑顔で、とても微笑ましい運動会となりました。運動会の後は昼食に職員お手製のお弁当を召し上がって頂きました。スポーツの秋と食欲の秋、両方を満喫できた一日となりました。
涼風の家 作って楽しいお誕生日
十月、涼風の家では入居者様とデイ利用者様の二名の方のお誕生日会をそれぞれ行いました。涼風では、お誕生日会には職員による手作りケーキでお祝いをする事が半ば恒例となっています。なので当然のように?今回も手作りケーキでのお祝いとなりました。そこでケーキ作りに挑戦したのは、先月紹介したインドネシアの女性職員です。一人はケーキ作りは初めてという事でしたが、先輩職員からのいきなりの無茶ブリにもかかわらず、作ってくれました。二人は二回、計三種類のケーキを作ってくれました。とても初めてとは思えない出来栄えで、お誕生日会でも、そのことを主役の入居者様たちに説明すると、とても喜ばれていらっしゃいました。もちろん味もとっても美味しかったです。二人にとっても初めてのケーキ作りを楽しんでもらえ、インドネシアのバースデイソングも歌ってもらって、とても楽しいお誕生日会となりました。また十二月にも作ってもらいたいんだけど、大丈夫かなぁ???。
富士たちばなクリニック 通所リハビリテーション 手先を動かすことは、健康維持につながる?
皆さん手先を動かす事にどんな効果があるかご存知ですか?手は『第二の脳』と言われており、指先を動かす事で脳への血流量が増え、認知症予防に効果的だとされています。手芸やパズルでは、工程を考えることや試行錯誤を繰り返すことで脳の活性化に繋がっています。また、手先を使う作業を継続して行うことで手指の筋力維持にも繋がります。クリニック通所リハビリでもリハビリの一環として、指体操や手芸、パズルなど指先を使う機会が多くあります。皆さんもご自身に合った方法で、指先を動かす機会を増やしてみてはいかがでしょうか?
療養棟三階では十月二十六日に恒例の運動会を開催しました。選手宣誓とラジオ体操の後、ボール渡しリレー、玉入れ、職員によるモップ掛け競争を挟み、最後にパン食い競争を行いました。玉入れでは必死に手を伸ばし、何とかカゴに入れようと頑張る姿を見て、どちらのチームにも勝たせたいと、職員も思わず手が出てしまい、利用者さんと一緒に楽しめた競技でした。パン食い競争では笑いあり、そして驚きもあり、皆さん無事に獲得できたという安心感と満足感に満ちた表情で、美味しそうに食べていらっしゃった姿が印象的でした。コロナ禍でイベントが減っていた中で、利用者さんの笑顔が多く見られ、やって良かったなと職員一同感じられる運動会でした。
デイサービスセンターゆめさき ゆめさき大運動会
デイサービスセンターゆめさきでは十月十八日(火)、十九日(水)の二日間、ゆめさき大運動会を開催しました。今年も赤組と白組の二チームで実施。まず最初の競技は「座って徒競走」。両チーム一人ずつスタートラインに座って頂き「よーいドン!」で足元に長く敷かれているシートを足で手繰り寄せ、先に全部手繰り寄せられたチームの勝利となります。両チームの選手達、普段のリハビリの成果を発揮し白熱した展開となりました。次のパン食い競争は言わずと知れた運動会の定番ですが、こちらも一対一の勝負!出場選手達手を使いたいのを我慢して口で上手に取っていました。その他、「借り物競争」、「玉入れ」も行い手に汗握る展開となり、沢山の笑い声や声援が飛び交った二日間となりました。
介護老人保健施設 創春館 通所リハビリテーション リハビリの成果を実感 特別な時間のお誕生日会
創春館通所リハビリのお誕生日会が十月十八日・二十日に行われました。十月のお誕生者様は六名いらっしゃいました。
お誕生日会ではお誕生者様に特技披露の場を提供しています。
今回は失語症の影響で中々言葉が出にくい状態であった方が皆様の前でマイクを取り、素晴らしい歌声をご披露下さいました。会場全体が感動に包まれたことは、言うまでもありません。
このようにお一人お一人が主役になって頂く、特別な場所としてお誕生日会を開催しています。リハビリの成果を実感できる特別な時間です。こうして毎年皆様をお祝いする喜びを感謝にかえて共に、リハビリに励んでいきたいと思います。
グループホームしらさぎ もう一つのハロウィン
十月三十一日のハロウインは、ヨーロッパ発祥のお祭りで、秋の収穫をお祝いし先祖の霊をお迎えすると共に、悪霊を払うお祭りでもあります。
しらさぎでも、秋の収穫(さつま芋)でおやつを作り収穫をお祝いし、悪霊を払う事にしました。さつま芋のふかしパン、さつま芋のパイ包み焼き、さつま芋のチップスを皆さんで作りました。さつま芋は、第二次世界大戦後の大増産期に作付が急増しました。利用者様は、その頃のさつま芋の味を思い出したのか、あの頃より今のさつま芋はとても美味しくなったと話され、しみじみと味わっていらっしゃいました。
伊香保ケアセンター明月 秋の大運動会&誕生日会
十月に入り、少しずつ伊香保も秋色になってきました。寒さやコロナに負けることなく十月に、運動会を開催しました。種目は、玉入れと箱の中身はなんだろな?の二種でしたが、じんわり汗が出るほど利用者様とスタッフが一丸となって盛り上がりました。
同日、百四歳になる橋爪とも様の誕生日も行い、天井から吊るされたくす玉をめがけ皆でお手玉を三つずつもち、橋爪様とそして橋爪様の為に皆で、必死にくす玉に向かって投げました。くす玉が割れると、中から「祝百四歳ともさん、おめでとう」の垂れ幕」が出て、皆で歓声を上げ祝福しました。とてもほっこりした時間となりました。ています。リハビリの成果を実感できる特別な時間です。こうして毎年皆様をお祝いする喜びを感謝にかえて共に、リハビリに励んでいきたいと思います。
介護老人保健施設 創春館 療養棟二階 ピサンゴレン作ってみました
療養棟二階では十九日にインドネシアのおやつ「ピサンゴレン」を作ってみました。バナナにホットケーキミックスの衣をまとい揚げるものです。館内に甘い香りが漂い皆さまが待ち遠しいのが解かるようでした。インドネシア出身の職員におやつの思い出話を聞き、朝ご飯としても食べていたとか、少し変わったバナナ(太くて短い)で作っていたよとか色々話を聞く事が出来て利用者の方々も私たちも興味津々になりました。インドネシアにはとても長いバナナがあるらしいです。(一メートル近く)これからもおやつを通じてインドネシアという国を身近に感じられるようにしていきたいです。
快晴 みんなで踊ろうレクダンス
デイトレセンターKaisei(かいせい)では十月三日にレクダンス大会を行いました。
レクダンスとは年齢を問わず誰でも取り組める運動として親しまれている創作ダンスのことです。ポップな曲から演歌まで多彩なジャンルの曲を使いながら簡単な振り付けステップで踊りを楽しみます。今回は地域の方々に講師として参加して頂きました。
初めに地域の方々に「黒ユリの歌」や「恋の季節」など音楽に合わせて息の合った華麗なダンスを披露して頂き、利用者様もリズムに合わせて手拍子を交えながら笑顔で観戦されました。最後に地域の方々にご指導頂きながら利用者様、職員みんなで「炭坑節」を踊りとても賑やかでお祭りのような雰囲気をあじわうことができました。利用者様から「とても素敵な踊りで楽しかった」「久しぶりに踊りを踊って昔を思い出した」等の声が聞かれ大変好評でした。
今月の行事予定
9日 | おやつ作り |
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16日 | おやつ作り |
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22・24・25日 | お誕生日会 |
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2日 | フレンドリー会 |
上旬 | 秋の味覚を楽しむ会 |
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下旬 | 誕生日会 |
中旬 | お誕生日会 |
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下旬 | 手作りおやつ |
7日 | 手作りおやつ |
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15日 | 紅葉イベント |
24日 | 誕生日 |
10日 | パンバイキング |
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未定 | おやつ作り |
1日 | 誕生日会 |
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11日 | 避難訓練 |
13日 | お楽しみ会 |
23日 | 勤労感謝の日 |
28日 | ゆめさき音楽祭 |
8・21・25日 | お誕生日会 |
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10〜12日 | 秋祭り |
14〜16日 | お楽しみ おやつ |
28〜30日 | 上映会 |
未定 | 紅葉ドライブ |
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未定 | おやつ作り |
中旬 | 紅葉鑑賞 |
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20日 | 誕生日会 |
中旬 | 紅葉鑑賞会 |
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下旬 | しめ縄作り |
未定 | 誕生日会 |
7〜15日 | 紅葉ドライブ |
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29日 | イベント昼食 |
上旬 | 焼き芋 |
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中旬 | イベント食 |
下旬 | 誕生日会 |
☆朱咲の家☆
10日 | 誕生日会 |
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新入職員紹介
三木裕可里(管理栄養士)
所属 | 介護老人保健施設 創春館 |
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趣味 | カラオケ、ドライブ |
施設について感じた事 | 明るく和気あいあいとした雰囲気 |
利用者の皆さんに一言 | 利用者の皆様さんが美味しく食事が食べられ、元気に過ごせるようにお手伝いさせて頂きたいと思います。宜しくお願い致します。 |
院長先生の健康豆知識
「男子厨房に入らず」と老年期の健康
私達団塊の男達は、「男子厨房に入らず」という言葉が、日本社会にしっかり根付いていた時代に生を受け、成長してきました。
「男子は台所に入って料理を作るべきではない」という意味ですが、私の母親は拡大解釈し、台所で仕事はおろか、掃除洗濯なども男が立ち入る領域ではないと考えていました。
したがって、父親は目玉焼き一つ作る事もなく、皿洗いなどは想像外の仕事でした。
男は専ら仕事や勉強に専念していればいいというのです。
ふり返ってみますと、男には都合のいい話で、根底にあるのは、女性を下に見る考え方だという事が、今になってみるとよく分かります。
戦後男女平等と言いつつも平等ではなかったのですね。
本当の男女平等になりつつある、現代の若者達には無縁の言葉のようで、当然のように台所に入り、家事を手伝っています。
「厨房に入らず」と育てられてきた団塊の世代の男達も老年期に入ってきました。
先日、久しぶりに中学高校と同窓の男達が、関西で集まる会がありました。
食事会の時隣に座った友人は、昨年、整形外科医院を閉じ、その後食道癌を発症し、手術後にて食事を飲み込むのに苦労していました。
中学の時から便所に隠れてタバコを吸っていたヘビースモーカーなので、食道癌も仕方ないと話していたのですが、何と、手術後の病室にまで奥さんにタバコを持ってこさせ、「換気扇に向かって煙を吹きかけたんや」と、うそぶいていました。
中毒というのは恐ろしいですね。
そんな男が、私の方に身を預けるように身体を近づけ、しみじみ「名倉、何もする事がないというのもつらいんやで」、と秘密を漏らすかのように話しかけてきました。
みんなに「ガマ」と呼ばれ、「ガマガエル」のようないかつい顔をした、男の衰弱した身体と弱気な表情を見て、「無聊をかこつ」男の悲哀というものがひしひしと感じられました。
「厨房に入らず」のしっぺ返しがこんな風にくるのだとも思いました。
また、高校卒業以来ですから、六十四年ぶりに再会できた男がいました。
若い頃はスタイルもよく三浦友和に似ていたのです。
さすがに年は争えない風貌にはなっていましたが、全身から漂う優しさは三浦友和風で、思はず「俺はお前の事好きやったんや。優しかったからな」と恥ずかし気もなく言ってしまいました。
彼は名古屋工大を卒業後、関西電力に就職、六十八歳で定年退職するまでサラリーマン生活を勤めあげたそうですが、実直な性格そのものの、実直な仕事人生であったようです。
私達は中学高校と男子校なものですから、総じて女性には奥手で、大学に入ると女性に狂うのです。
彼の場合、「大学は工学部だったので、大学でも男ばっかりだったので女性と付き合う事などはできなかったよ」との事でした。
関西電力で女性と初めて付き合ったのが現在の奥様で、「『よかったら、私とお付き合いして貰えますか?』と聞いたら、『しばらく考えさせて下さい』というのが答えやったんや。
そいでな、関西では、『考えさせて下さい』というのは、お断りしますの意味やろ。それはよう分かっているんやけど、その時は何故かそんな風に考えへんかってん。不思議やね」、と、楽しそうに奥様とのいきさつを話してくれました。
そんな奥様に、最近、「生まれ変わったらまた俺と結婚するか?」、と、尋ねたそうです。
返ってきた返事は、「考えさせて下さい」も何もなく、「今度は別の人生を歩んでみたい」というものだったそうです。
「ショックやったやろ」と尋ねると、「俺自身もそんな風に感じていたからショックではなかったよ」とニコニコしながら応えてくれましたが、少し寂しそうではありました。
「多分それは奥さんの本心じゃないと思うよ。
真面目そのものの君だから、奥さんはからかってるんじゃないかな。
君の困った顔を見たくてさ」と、希望的観測を述べました。
そんな彼に、「仕事を辞めた後は、家事にいそしむことが、身体や脳の為にとてもいいんだよ」と、話したところ、「既に家事は分担してやっている」との返答に驚きました。
「『これからは僕が家事を公平に分担するから、これから君がやりたい事があればやっていいんだよ』と言ったら、『私はゴルフをやりたい』と言ったんだ」と、今迄聞いたことがないような話を聞かせてくれました。
「厨房に入らず」の男が既に厨房に挑戦していたのです。
「無聊をかこつ」事も少ない生活を営んでいる事が伺い知れました。
「料理というのはね、頭を使うよ。
特に材料を処理する段取りが大変なんだ」とごく自然な風に話していました。
老年期に入ると身体と脳を使う事が最も大切だと考えていますが、そうした趣味がない男の人の場合、「無聊をかこつ」事になってしまいます。
そうした人にとっては家事労働はうってつけのトレーニングになります。
人に評価される事のない家事労働ですが、評価はその人の人生にきっちり反映されると考えています。
一念発起、家事を手伝うぞと考えるのですが、そんな習慣のない身体では三日坊主で終ってしまいます。
「厨房に入らず」の言葉がうらめしく感じられる今日この頃です。
文芸作品
富士たちばなクリニック 通所リハビリテーション 利用者 村松フミ様作品
リハビリコラム
天気が悪いと身体が不調
最近は雨が降ったり晴れたりと天気が安定しない事が多く、利用者様の中で雨や曇りの時は身体の痛みや重さの訴えを聞かれる場面が多いと感じます。
天気予報で高気圧、低気圧というワードがよく出てきますが、天気が悪いと低気圧の中に私達はいます。
例えば山に登るとお菓子の袋などが膨らみますが、麓より気圧が低く袋にかかる空気の圧が弱くなり袋は膨らみます。これが低気圧の状態です。
人の身体も同様に影響を受ける事になり、柔軟な血管や関節包等が膨張する事により神経を圧迫される事により、頭痛や関節痛、筋肉痛を引き起こす原因になります。更に細胞が膨張することでヒスタミンという物質が放出され痛みに敏感になると言われています。症状は人それぞれ体質やその日の体調によっても異なり、本来私たちの身体には適応する働き(自律神経)があり、全く出ない方もいます。天候の変化に対する適応力(自律神経の乱れ)が追い付かないと症状が出ると考えられます。つまり適応力向上(自律神経の切り替え)を上手く行える事で、予防・症状軽減が期待できます。その方法をいくつかご紹介します。
(1)規則正しい生活(睡眠をしっかりとる、日光をあびる)
体内リズムを整え、日光はセロトニンが放出され精神安定に効果的です。
(2)入浴
体を温め血行を良くする事で自律神経の働きを促すことができます。
(3)軽い運動やストレッチ
軽い運動で交感神経を刺激し発汗や新陳代謝を促し、その後の休憩やストレッチなどのリラックスで副交感神経を刺激し良い自律神経の切り替えを促進します。
(4)食事
豆類、海藻類、魚介類などに含まるマグネシウムは神経情報伝達に関与する為、摂取が望ましいミネラルです。
以上を参考にしていただき、皆さんも適応力を高めていきましょう。
理学療法士 但野 雄一
編集後記
今月も創春館さんぽみちをご覧いただきありがとうございます。秋があっという間に過ぎ去ってしまい、いつの間にかもう冬の季節へと移り変わってしまいました。気が付けば今年も残りあと僅かとなっています。これから寒い日が多くなると思いますので皆様、体調管理にお気を付けください。
ケアセンター朱咲 木原一也