2024年9月号 デイトレKaisei”特集!!”楽しむ”を共有!!
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デイトレKaisei”特集!!”楽しむ”を共有!!
「赤あげて!白あげて!赤さげないで、白さげない!赤白さげて、赤あげる!」
いまや古典芸能にもなりつつある旗揚げゲームを、デイトレセンターKaiseiではトレーニングの一環として集団体操の時間に取り入れています。
トレーナーの号令に合わせて、片手ずつに持った赤、ときに青、そして白の旗を、間違えないように気をつけながら、上げたり下げたりして、判断力、反射神経、認知機能を鍛えるねらいがあります。
ですが、いちばんの目的は楽しむこと!
足の筋トレや全身運動などで頑張ることも、もちろん大切ですが、楽しい時間を共有することも同じくらい大事だと考えます。
ですので、旗を上げ下げする利用者様に負けないくらい、トレーナー自身が楽しみながら号令をかけて勢いよく上げ下げしています。
デイトレセンターKaiseiでは、半日トレーニングメニューの終盤に、自由参加型の集団体操を行っています。
内容は担当するトレーナーによって色々で、先に紹介した旗揚げゲームのほか、全身運動では刺激の入りづらい指、手先、足先を動かす体操、食事を飲み込む機能を鍛える嚥下体操や早口言葉、自宅でもできる棒を使った簡単な体操、ホワイトボードを使ったクイズ大会など、日替わりメニューのような楽しみがあり「今日は指体操をします!」「今日は棒を使った体操です!」とトレーナーが発表すると、利用者様からは「ええーっ!指体操難しいんだよなぁー」「棒体操って、ちゃんとやるとけっこう効くんだよなぁー」といった、さまざまな反応があり、実のところ、それがトレーナーにとって密かな楽しみになっているのです。
今月の事業所便り
あかしあの里Ⅲ 「金魚の吊るし飾り」に
あかしあの里Ⅲでは八月、金魚の吊るし飾りづくりを行いました。
色々な色の折り紙から、お好きな色を選んでいただき、それぞれ金魚を作って頂きました。
スタッフが説明しながらみんなでゆっくりと一工程ずつ折っていきます。
最初は簡単な折り方で順調に進みましたが、少し複雑になると「あれ?ちょっと違う?」「もう一度教えて」と真剣に取り組んで下さり、折り紙を折ることで脳トレにもなったと思います。
最後にスタッフが少し鋏を入れて仕上げをすると、「魚になった!」「金魚だ、可愛い!」ととても嬉しそうな表情をされていました。
後日、吊るし飾りとして食堂に飾ると「かわいいね~」「涼しそう」と、にこやかに眺めていらっしゃいました。
これからも折り紙などを取り入れた脳トレや、季節を感じられるイベントを利用者様と楽しみながら行っていきたいと思います。
菜摘荘 充実したレクを提供!
デイサービス菜摘では、午後の二時過ぎから毎日レクリエーションを行います。
当日の状況や利用者様の嗜好をこらしてのレク?今回は利用者様VS職員代表、「とられてたまるか!」ゲーム参加者が紙コップを付けた紐を持ち、紙コップを中心に集めます。
音楽を流し、音が止まったところで一気に紐を引き勝負!職員は必死にふたをして紙コップを守りますが、コップは一瞬で利用者様の元へ。
残った数で勝敗が決まります。
参加者様の紐を引く素早い動きには、毎回驚かされます。
笑いあり悔しさあり、楽しんでいただけたと思います。
最近ではインターネットを活用し、懐かしい映像や歌番組などの視聴も人気です。
鑑賞しながらの座談も、当時を振り返り、皆様の笑顔も輝いています。
これからも利用者様と一緒に、楽しく過ごしたいと思います。
朱咲の家 すいか割と流しそうめん
夏らしく、すいか割りと流しそうめんにチャレンジ!
すいか割りでは恒例のタオルで目隠しをした後、周りの声を頼りに目標に進みます。
途中フラフラと、とんでもない方向に進む様を見て「危ない!あっち、あっち!」と笑い声が聞こえ、皆でゲームを楽しみました。
ゲームの後は大きくて甘いすいかを頬張り、皆さん大満足でした。
次に流しそうめんですが、朱咲では流しそうめんを行うのは十年振り近くになります。
道具や材料など無いところからの準備でしたが、皆さんに協力して頂き、手作りで立派な竹製のそうめん台を作ることが出来ました。
いざ室内にそうめん台を設置すると、圧巻で皆さんのワクワクしている瞳が輝きました。
しっかり流れるか不安でしたが、上手にそうめんが流れてくれて一安心。
皆さんも滅多に体験することが出来ない行事を大変喜ばれていました。
春らんらん 音楽慰問(MEOW)
八月六日にMEOW 梅田真理子様にお越し頂き、音楽レクリエーションを行いました。
持って来て頂いた色々な楽器に触れながら、みんなで童謡や懐メロを歌ったり、歌に合わせて軽体操や『アッハッハ』『イッヒッヒ』『ウッフッフ』と、大きな口を開けて、大きな声を出して笑います。
肺活や声トレ等、様々な音楽療法を取り入れたレクリエーションです。
最初は、恥ずかしそうにしていた利用者様も、途中からは積極的に参加され、「楽しい音楽だった」「たくさん笑ったよ」「汗かいちゃった」と、とても喜ばれていました。
皆様、たくさん歌い、たくさん笑い、とても充実した時間を過ごせた様でした。
音楽に因んだイベントは、いつも好評なので、これからも定期的に行っていきたいと思います。
GH明月 合同お誕生日会
グループホーム明月では八月に二名の方がお誕生日でした。
お二方とも明月に入居されてまだ数ヶ月で、誕生日が二日違いだったため、間の八月十九日に盛大にお祝いをしました。
お昼には、皆さん大好きなお寿司とノンアルコールビールで乾杯し、お腹いっぱいに‼
利用者様から「誕生会を二回にすれば、お寿司が二日食べられたのに」と冗談を話される方や、「誕生日はお赤飯食べたい」と自分の時にも、みんなで盛大にお祝いして欲しいと話をされる利用者様もいらっしゃいました。
おやつにはケーキで誕生会を実施。
誕生者の方から、「こんなに祝って頂けるなんて思ってもみなかった。」と素敵な笑顔を皆さんで共有するひと時でした。
今後も利用者様一人一人が主役になれるイベントを計画していきたいと思います。
名倉理事長の健康豆知識
呼吸と睡眠の話 (進化の物語から)その1.
現在の人達でも、自分達の身体はどういう仕組みで動いているのか正確に分かっている人は少ないように思います。
理解するには余りに複雑なのですから仕方ありません。
ましてや昔の人にとって自分の身体は「霊妙不可思議」なもので、きっと全能の神様というものがいて、作ったものに違いないと、アダムとイブの物語が生まれたのでした。
宇宙の誕生から生命の誕生、そして人間へと至る道は、進化論として明らかにされ、人間を作るのに神様は必要ないという事になりました。
そして、神様が作ったにしてはお粗末な身体の構造は色々あります。
たとえば、腰痛や膝関節痛などですが、これなどは4足歩行から2足歩行に進化していく時に抱えた欠陥で、神様であればもっとましな構造に作っていたでしょう。
人間の呼吸なども進化の道筋で様々な工夫を凝らし作り出された「やっつけ仕事」のシステムです。
海で生活する生命体の一部は、海を離れ陸に上がるという進化を遂げました。
それは同時に「えら呼吸」から「肺呼吸」への変化でもあります。
「えら」から酸素を取り入れてきた魚が徐々に肺という構造を作り、酸素をとり入れるようになったという道筋です。
そうして肺を作っていく過程で問題となったのは、いかに肺に効率よく酸素を取り入れるかという問題だったのです。
肺というのは、元々は腸の一部が膨らんで出来たものでした。
したがって、その肺の呼吸の司令塔は自律神経の中枢でもある延髄や橋にあります。
これを便宜上「無意識の中枢」とします。
次に起こるべき進化は、陸に上がった生命体の活動量の増加です。
獲物を沢山とろうとすれば、もっと沢山の筋肉(手足の筋肉等)が必要となったのです。
元々の呼吸では、この酸素需要をまかなえなくなったのです。
そこで進化です。
足りない酸素需要をまかなう為、肺を取り囲む胸郭を作り、更にはより効率的に肺を膨らませる方法として横隔膜を作ったのです。
この横隔膜という筋肉は元々はくびの筋肉であり、くびの筋肉から分かれ、無理やり心臓や肺の下までずり下ろされたのです。
したがって横隔膜を動かす神経というのは、くびの上(頸椎3番)から食道に沿った一対の神経として横隔膜まで伸びているのです。
食道の側を、さまようように長く伸びた白い紐のような神経の図は、進化を物語るとても印象的なものです。
したがって、胸郭や横隔膜を動かす筋肉は、くびの筋肉だったものですから、手や足を動かすように自分の意思で動かせるものなのです。
このように自分の意思で動かせる呼吸の中枢を「意識のある中枢」とします。
そうすると、私達の呼吸には、「意識のある呼吸」と「無意識の呼吸」の2つの中枢があるという事になりますね。
無意識の中枢というのは絶え間なく働いている中枢です。
ちょうど心臓の中枢が絶えずリズムを打っているようにです。
そして、「意識のある中枢」というのは起きている時に「働かせることのできる中枢」と言っていいでしょう。
前回息切れについて話しましたが、まさに精一杯意識的に中枢を使っているんです。
進化上で考えるなら、この呼吸は陸での活動の為、必要に迫られて作られたものだと考えられます。
寝ている時というのは、意識と無意識の境界はとてもあいまいで複雑なものとなります。
その為に睡眠時の呼吸というのもとてもあいまいなものになるのです。
しかし、呼吸の中枢を「意識のある中枢」と「無意識の中枢」に分け、単純化する事は、呼吸と睡眠について考える時、より理解しやすいものとなります。
次稿では、呼吸と睡眠について考える事が「いい睡眠」について考える事に継がり、ひいては睡眠障害に対する対策や治療法の話に発展すればと考えています。
頑張り屋職員紹介
ハニ・ヌルバイティ
所属 | 創春館通所リハビリ |
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エピソード |
これまで多くの外国の職員が来ていましたが、遂に待望の常勤として入職しました! 仕事覚えが早く、フレンドリーな性格なので、利用者様と打ち解けるのも早かったです。 同時期にもう一人入職しましたが、また次の機会に……。 その二人で、今は三人来ている学生さん達のお姉さん的存在となっています。 そういった面でも凄く成長しているように感じます。 |
リハビリコラム
「膝痛の原因と予防」
今回は利用者様によく聞かれる膝の痛みについてのお話をしたいと思います。
○よくある原因について
一.変形性膝関節症
長年の使用による膝関節の摩耗が原因で、軟骨がすり減り、骨同士が直接擦れ合うことで痛みが生じます。
二.半月板損傷
膝の衝撃やひねりによって、膝のクッション役をする半月板が損傷し、痛みや腫れが生じます。
三.靭帯損傷
膝を支える靭帯が伸びたり切れたりすることで、不安定さと痛みが発生します。
○膝の痛みの予防について
一.適度な運動
筋肉を強くし、関節の安定性を高める為に、ウォーキングや筋トレを取り入れましょう。
二.体重管理
過度な体重は膝に負担をかけるため、健康的な体重を維持することが重要です。
三.正しい姿勢と適切な靴の選択
座る、立つ、歩く時に正しい姿勢を保ち、膝への負担を減らします。膝にかかる衝撃を吸収するために、クッション性のある靴を選びましょう。
○膝の痛みを軽減するトレーニング方法
一.膝を支えている太もも前の筋肉(大腿四頭筋)を強化する運動
椅子に座り、片足をまっすぐ前に伸ばし、ゆっくりと元の位置に戻す。これを十回繰り返す。タオルを膝下に入れて潰す運動も効果的です。
二.膝の柔軟性を高める運動
仰向けに寝て、片足を曲げた状態で膝を抱え、胸に引き寄せる。十秒間保持し、反対側も同様に行う。
三.バランス訓練
片足で立ち、反対の足を軽く上げてバランスをとる。十秒間保持し、反対側も同様に行う。
これらを参考に、予防と運動を日常生活に取り入れて過ごしてみてください。
作業療法士 但野 雄一
文芸作品
創春館創春館 通所リハビリ 鹿子島 八重子様
編集後記
暑い日が続きますが、暦の上では秋となりました。
2024年は九月十七日が中秋の名月とのことで、外に出れば道端のススキに目が留まります。
最近では月見に使うススキが、メルカリなどインターネット上のフリーマーケットで売買されるようになり、時代の移り変わりを感じるとともに、幼いころの月見の情景が懐かしく思い出される今日この頃です。
デイトレセンター Kaisei 根岸 伸