平成20年6月号
6月号もくじ
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・グループホームしらさぎ開設
・介護老人保健施設作品展見て来ました
・名倉院長 特別講演行う
・名倉院長の健康豆知識
・各事業所行事予定
・ボランティアの紹介
・大堰川清掃に参加
・安全第一!!
・栄養課便り
・文芸作品
・編集後記
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グループホームしらさぎ開設
平成二十年六月一日(日)、医療法人富士たちばなクリニックに新たな事業所として、認知症対応型共同生活介護施設(グループホーム)
『しらさぎ』が開設しました。法人としては、昨年開設した「涼風の家」に続いて、七ユニット目となるグループホームとなります。
前橋市小坂子町の小高い丘の上に建てられた施設は、見晴らしが良く、県都前橋市の風景が見渡せます。夜ともなると、
南向きに設けられたリビングの、大きく開けた窓より望む夜景は絶景です。夏には、前橋の花火も見られることでしょう。
内観は、ブラウン色を基調に木質調で、落ち着いた空間となっています。また、車椅子での移動も楽なように、
廊下や各居室など広々と設けられています。
一年間を通して快適に過ごせるように、床暖房や空調設備も完備し、利用者様の体調に配慮しています。
開設してまだ間もないですが、現在で五名(男性三名、女性二名)の利用者様が入居されています。職員も管理者(吉田智)
をはじめとする八名で、新しい事業所でのスタートとなりますが、利用者様と一緒に、心地よい雰囲気づくりを目指していきたいと思います。
グループホームしらさぎを、どうぞよろしくお願いいたします。
名称 グループホームしらさぎ(入居定員九名)
住所 前橋市小坂子町一二九番地一
電話 〇二七―二六四―一〇一〇
しらさぎ内覧会
六月一日のグループホームしらさぎの開設に先駆けて、五月二十八日(水)に医療法人富士たちばなクリニックの職員を対象に、
内覧会が行なわれました。
新事業所を一目見ようと各部署より多くの職員が参加し、新築の香りのする建物に真新しい家具や設備で、
オープンが待ち遠しい施設内を見学しました。名倉院長より挨拶があり、しらさぎ管理者と職員の紹介も行なわれ、
新たにスタートする事業所に暖かい応援が送られました。
「しらさぎ」の名前の由来
内覧会内で、『しらさぎ』命名の職員への表彰がありました。
「丘の上にたたずむ様子を、名倉院長の出身地、兵庫県の姫路城になぞらい、別名白鷺城の【しらさぎ】を考えました。」と、
命名した職員より由来のお話でした。
介護老人保健施設作品展見て来ました
― “心温まる作品にきっと逢える”をテーマに、群馬県内の介護老人保健施設の作品展示会が、五月二十九日~三十一日の三日間、
群馬県庁、前橋市民文化会館の二会場で行われました ―
創春館では毎年、通所リハビリと療養棟で製作した作品を出展し、利用者様と一緒に見学に出掛けています。
どの施設でも年々作品の質が上がってきているように感じますが、わが創春館の作品も、他施設に引けをとらずに多数並びました。
今年の療養棟の作品は壁画と壁掛けでした。壁画は、木の幹に利用者様全員の手形で葉を作り、その上に丸めたお花紙で虹を作ったものでした。
また、壁掛けは、紙粘土であじさいの花びらを作り、色塗りや厚紙に貼る作業を利用者様にしていただきました。作成中は、
楽しそうに手形を押したり、「できない」と言いながらも丁寧に作って下さいました。
通所リハビリでは、三箇所で展示するほど、小物から大作まで多種多様な作品を出展しました。どの作品も日頃のリハビリの賜物でもあり、
細部まで細かく仕上げられたものばかりでした。中でも、皆様の合作の一つ、『四季折々の紙粘土細工』は、
本物かと見間違えるほど丁寧に作られ「四季があるで賞」と賞もいただきました。
期間中は、あいにくの天候でしたが、見学に出掛けた利用者様は、自分達の作品だけでなく、他施設の作品にも触れられ「すごいね」
「良くできてるね」「きれいだね」と口々に感心の声を上げられていました。
今回出展した作品の一部は、創春館内に展示してあります。お越しの際は、是非ご覧下さいませ。
名倉院長 特別講演行う!
介護老人保健施設作品展の催しの中で、名倉院長による介護講演会が、五月三十日(金)に群馬県庁で、『認知症の予防対策について』
と題して行われました。特別講演ともあって、創春館だけでなく、ゆめさきや明月の利用者様も多数、同会場に出掛けました。
参加された利用者様は、院長先生のお話にじっと聞き入っていました。時折、聴聞席に話題を振られたり、
冗談を交えたりして楽しく講演される院長先生。
参加された利用者様は、時間を忘れ有意義なお話を聞けたと喜んでいらっしゃいました。
名倉院長の健康豆知識
先日、数年ぶりに孫の子守りをしました。今年三月に生まれた男の子です。いつか二人だけの濃密な時間を持ちたいと、
長男夫婦をたまには二人きりでゆっくりしてきたらと送り出したのです。抱きかかえながら、そおーっとソファに坐りこみ、
私の膝を背もたれにして、初めて二人きりでのご対面となりました。少し乾燥した小さく柔らかい頬っぺをなぜながら、
目鼻だちのくっきりしたいい男だなあ、自分と違ってモテる人生だろうなあとほくそ笑み、小鳥にえさをやるように「チュッ、チュッ」
と音をたてるとニコッと笑ったんです。横向きに抱っこしてあやしていると、口をもぐもぐして「おいしい口」をしました。
お母さんのおっぱいを沢山飲んだ後で、お腹いっぱいな筈ですから、これはそろそろ寝る徴候かなと考えていたら、
急にいやいやをするように泣き出すものですから、とまどいましたが、それも一時的なもので、
すぐにおとなしくなりうつらうつらと目が閉じてきました。よしよしこれはノンレム睡眠の第一段階だ、これから睡眠が深くなれば、一・
二時間はぐっすり寝てくれるだろうと、抱っこしながら歩いたり、心地よい振動を与えるよう努めました。頭ががくんとして、
よだれもたれてきたので、深いねむりに入ったなと思いきり優しくふとんに置き、添い寝をしながら寝顔をながめていましたら、
ピンポーンと玄関のチャイムが鳴り、こんなタイミングで来なくてもいい新聞の勧誘員と話していたら、
激しい泣き声が奥の方から聞えてきました。それからは抱っこすると眠そうなのですが、腕も疲れてくるし、
下に置きかけると激しく泣くの繰り返しで、ついには抱っこしていても泣き続ける状態で、泣きたくなりました。こうした子守りの苦労が、
後にとてもかけがえのない思い出として残るのは、今年五才になる初孫の菜々美さんで経験済みのことなので、甘んじて苦労に耐えました。
(うば車に乗せた菜々美さんと夏の軽井沢の涼風に抱かれた二人きりの五時間は生涯最高の思い出です。)
年寄りになると幼児にかえっていくと言われることがあり、脳の構造を毛糸の玉に例え、幼児は毛糸が巻きつけられていく過程であるのに対し、
老人は糸がほつれていく過程であり、玉の大きさは同じであるという意見があります。泣いたり笑ったりの表情豊かな赤ん坊を見ながら、
それから七十年、八十年以上も生きてこられた利用者の方々の表情に思いが至りました。
私達は顔の表面をおおう皮膚にくっついた筋肉をつかって表情を表現しますが、これは十六対の筋肉の協調運動です。
口のまわりには十二対の筋肉があるのに対し、眼のまわりには、三対の筋肉しかありません。これは、
もともとはこれらの筋肉がおっぱいを吸う為にできた筋肉である為かもしれません。ウインクしたり、
キッスしたりする為に発生した筋肉ではないのです。赤ん坊の泣き顔は全ての表情筋をつかっておっぱいを要求しているという点では、
本来あるべき筋肉の表現といえるかもしれません。また、哺乳類以下の鳥類や爬虫類には表情筋はなく、
私達の表情筋を剥ぎとればイグアナの様な顔貌があらわれるでしょう。これらの筋肉は脳幹部から出てくる七番目の神経(顔面神経)
に主に支配されていますが、同時に顔の上半部は両側の大脳皮質に、下半部はそれぞれ半分ずつ逆の大脳皮質に支配されると共に、
本能や感情の中心部分である大脳辺縁系と呼ばれる古い脳にも支配されています。「モナリザの微笑み」
はそれらの神経の絶妙な調和により表現されたものであり、それらの調和のもとをたどれば、神秘的な精神性(大脳皮質)謎めいた口元
(大脳辺緑系)、微妙な表情の変化(顔面神経の末梢枝)のハーモニーに行き着くのです。
年々成長すると共に「顔で笑って心で泣いて」や「お愛想笑い」「流し目」など表情をつくることを覚えていきます。
更に年をとって認知症ともなると、そうした表情がつくれなくなり(大脳皮質機能の低下)、表情変化が乏しくなります。
更に進行すると泣いたり笑ったりすることも無くなります(大脳辺緑系の機能低下)。末梢の顔面神経は全く正常にも関わらずです。しかし、
素敵に年をとられたお年寄りの方々はとびきり可愛らしい笑顔を見せてくれます。これらの方々は「表情をつくること」を卒業し、
おっぱいを沢山飲んだ赤ん坊と同じように、生きている喜びをありのままに表現しているように見えるのですが、如何でしょう。まるで
「ほとけ様」のような笑顔です。顔のしわやしみを補ってあまりある笑顔の輝きに出会うと、幸福な気分でいっぱいになるのは、多分「ほとけ様」
を拝んでいるからなのでしょうね。年をとってほとけ様の御利益で楽しい心の交流が得られるなら、年をとるのも楽しみになってくるのです。
各事業所行事予定
《グループホームゆめさき》
6月のイベント
日時未定
外出
おやつ作り
誕生会
《デイサービスゆめさき》
6月のイベント
9~11日 おやつ作り
12~14日 映画上映会
17日 父の日イベント
19~21日 バラ園ドライブ
26、27日 誕生会
《涼風の家》
6月のイベント
10日 畑作り
13日 ドライブツアー
25日 お誕生日会
《あかしあの里Ⅰ》
6月のイベント
8日 家族会
11日 榛名養護学校との交流会
15日 父の日のお祝い
16日 バラ園見学
月末 外食予定
《あかしあの里Ⅱ》
6月のイベント
4日 お誕生会
11日 榛名養護学校との交流会
予定 習字、外食ツアー、おやつ作り
《あかしあの里Ⅲ》
6月のイベント
6日 手作りおやつ(団子作り)
11日 榛名養護学校との交流会
予定 紫陽花ドライブ&外食
《わきあいあい》
6月のイベント
5、6日 バラ園見学
7日 外食
11日 榛名養護学校との交流会
17、19日 父の日イベント(岩淵さんのライブ)
23日 紫陽花ドライブ
26日 パンバイキング
《療養棟2階》
6月イベント予定
11日 買い物ツアー
15日 ドライブ(父の日)
18日 父の日 おやつ作り
25日 誕生日会
《療養棟3階》
6月イベント予定
12日 買い物ツアー
19日 父の日&おやつ作り
26日 お誕生日会
《デイサービス明月》
6月イベント予定
11日 カラオケ教室
14日 マンドリン演奏会
17日 押し花教室
《グループホーム明月》
6月のイベント
15日 父の日
未定 お誕生日会
《通所リハビリ》
6月のイベント
5日 民謡踊り教室
9日 コールポプリコンサート
14日 父の日のお祝い
16日 誕生会
21日 誕生会
27日 富士見ハーモニカクラブ発表会
ボランティア紹介(南橘ボランティアの会)
通所リハビリでは、毎月、一日と十六日の二回、午後のレクリエーションのお手伝いをしていただいています。
毎回三~四名の方が来館され、ゲームや手芸、工作などのレクリエーションに参加されて、利用者様と一緒に活動されています。
利用者様もボランティアの方たちとの会話を楽しまれています。
また療養棟(二、三階)では、毎月第二木曜日に、入所されている利用者様数名を対象に買物ツアーを行っていますが、
その時にお手伝いいただいています。毎回三~四人ほどのボランティアの方が利用者様一人一人に付いて、お話しをしたり、
または何を買うか相談しながら楽しそうに店内を見て回ります。
今後も利用者様の楽しいひとときを過していただくためにご協力お願い致します
大堰川清掃に参加
六月一日に町内会主催の大堰川清掃がありました。富士たちばなクリニック代表として、
グループホームあかしあの里より三名が参加しました。好天に恵まれ町内の方と共に、
八時より周囲の草むしりとゴミ拾いを行い約一時間程で終了しました。普段あまりお会いする事のない町内の方々と共に清掃を行い、
たくさんのお声をかけていただきたいへん有意義な一時間でした。
これからも地域密着を目指し、町内の行事や清掃活動に力をいれて参加していきたいと考えております。
安全第一
今年の六月一日から道路交通法改正により、乗用車後部座席でのシートベルト着用義務化が決定しました。それだけ、
交通事故が年々増えているのが現状なのでしょう。 当法人では利用者様の送迎時には、
全座席のシートベルト着用を以前から徹底して行っていました。一般的には運転席や助手席ではシートベルトをしますが、
後部座席のシートベルトは着用されていないことが多かったのではないでしょうか?
改めてシートベルト着用の大切さをしっかりと考え、車の運転の時は体と心にシートベルトを着用して安全運転を心がけましょう!
栄養課便り(旬)
~食中毒について~
この時季、食事で一番気をつけなくてはいけない事は、「食中毒」です。
この十年間での最も食中毒発生の多いものは「ノロウィルス」というウィルス性の食中毒で、カキをはじめとする二枚貝による感染や、
ノロウィルスに感染した人から人への感染が原因とされています。
主な症状は、嘔吐、下痢、腹痛で、感染を予防するためには、日々の手洗い、うがいと、貝類を食べる際は、
しっかりと火を通すようにすることです。
文芸作品
超えてきた 八十歳の路の 険しさも 誕生祝いで 喜びを知る
砂川 い志
ひこ孫に リュック背負わせ 初節句
橋本 利三
すっきりと 晴れ渡りけり 青空に カッコーの声 近くに聞こえ
高橋 三佐男
そびらより タラちゃんさえも 春惜しむ
小林 利衛
床の中 雀の鳴く音 天気知る
山岸 てる
すみれ咲く 風あそばせて かくれんぼ
中村 ツル
【亡き叔母を偲んで】
亡き叔母の 形見となりし 月桂樹 一葉手折りて 在り日偲ぶ
【孫の巣立ち】
目覚むれば 褥(しとね)の広さに 戸惑いぬ 抱き寝の孫も 夕べの巣立ちて
石坂 松代
編集後記
今月より、さんぽみち編集の広報委員会が一新して、新メンバーでの発行となりましたが、「さんぽみち六月号」
いかがでしたでしょうか。新たな特色を加えた「さんぽみち」ができますよう、その時々の特集、情報を皆様にお届けしたいと考えています。
今後の記事に御注目下さい。
《広報委員会委員長 栗原 修》