平成26年12月号
・富士たちばなクリニック秋の大運動会!
・今月の事業所便り
・今月の行事予定
・院長先生の健康豆知識
・作品紹介
・文芸作品
・編集後記
富士たちばなクリニック秋の大運動会
祝!!榛名団優勝!!!
榛名団団長 津久井 巧
天候に恵まれた秋晴れの空の下、第一回医療法人富士たちばなクリニック職員大運動会が、11月16日(日)に法人所有の北橘佐久テニスコート内で行なわれました。
榛名団、赤城団に分かれての真剣勝負で各選手たちが、さまざまな種目を精一杯戦い抜きました。玉入れでは、春らんらんのA井君と明月のH野君の逃げ方に客席からの大笑い、騎馬戦ではサプライズで管理者のS田さんが、持ち上がらず大爆笑、大縄跳びでは、毎回引っかかっているH爪さん(途中で退場)などなど。終わってみればハプニングだらけのすごく楽しい運動会でした。その後の温かいトン汁とバーベキューで全職員の親睦が深まり、より一層、富士たちばなクリニックのチームワークが上がったように思えます。
こういった企画を考え、また楽しめるといった事がこの富士たちばなクリニックの魅力で本当に幸せだなと感じます。この盛大な運動会が開催されたことを、院長先生、事務長をはじめ、会場準備をして頂いた吉野さん、また大会運営準備をして下さった親睦委員の方、行事企画委員の方、またその他でも協力いただいた全ての方に感謝いたします。本当にお疲れ様でした!!
これからもたくさんのイベントや行事で楽しく幸せな時間を過ごし、事業所、施設で過ごされる利用者様、家族様全ての方にも楽しい時間、幸せな時間が、少しでも提供できたら更に幸せになれると思いますので、今後ともどうぞよろしくお願い致します。
大盛り上がりの運動会
11月16日、当法人としては初(?)の試みとして、職員参加による大運動会が開催されました。競技種目は玉入れ、パン喰い競争、騎馬戦、綱引き、二人三脚、リレーなど一見すると普通ですが、そこはそれ、当法人の競技は一味違います。玉入れでは、籠が逃げ回り、みんなに追い回され、ボールをぶつけられて、押し倒され、パン喰い競争では、パンの位置が低く咥えるのに一苦労。リレーではトラックが小さいため、コーナーリングが難しく転倒者が続出するという、もはやスポーツなのか苦行なのかというありさま??競技に参加しているほうが真剣にやればやるほど、見ているほうは大笑い!!長縄跳びではなかなかタイミングが合わず、泣きのやり直しが何度も入り、チーム全員が土下座する場面まで!?
参加者全員が運動不足や、ストレスの発散、日頃の鬱憤(?)を晴らしたりと、大盛り上がりの運動会となりました。翌日はかなりの数の職員が筋肉痛に悩まされたとか・・・?。皆さん、またやりましょうね。(笑)
今月の事業所便り
通所リハビリ リンゴ狩りツアー
11月1日からの一週間は待ちに待ったりんご狩りツアーでした。「旅は最高のリハビリ!!」をテーマに自然の中で体を動かし、自分で採ったりんごをその場で食べるという喜びを味わっていただくために企画したものです。
昨年に続き、2回目のツアー今年はなんと72名の利用者様が参加して下さいました。ツアーの出発は午後ですが、参加される利用者様は朝からお天気の心配をされ、期待と意気込みを見せて下さいました。
昼食もそこそこに車に乗り込み、いよいよ出発です。りんご園のある月夜野まで車で一時間ほどですが、ちょうど見頃の紅葉をながめながら、会話が弾み車中の時間はあっという間でした。
「まるいちりんご園」の皆様の笑顔に迎えられ、いよいよりんご狩り開始!たわわに実ったりんごを目の前にして皆さんのやる気全開です。いつもより軽快な足取りで身体をかがめたり背伸びしたり、いい実を探して木から木へと巡ったり、車椅子の方も、低い木からご自分でりんごを手にすることができました。りんごの袋はあっという間にいっぱいになりました。りんご狩りのあとは、採りたてりんごを味わうお茶の時間です。「まるいちりんご園」のお母様特製のおやきと浅漬けに「うまい!」「最高!」の連発、蜜のたくさん入った、シャキシャキのりんごも格別の味わいです。しあわせが口の中に広がって行くのを感じていました。最後にりんご畑を背景に皆様で記念撮影です。寒空の中皆様の笑顔が特別に輝いていました。15時半過ぎ現地出発、りんご園の皆様も私たちも見えなくなるまで手を振り合いました。りんごを載せた車はずっしり重たくなっていました。
余韻の残る車内での会話が始まったところで車は赤城サービスエリアに到着、最後のお楽しみは買い物です。買い物をする機会の少ない方が多いので、この時も大喜び、何にしようかと一緒に悩んだりしました。おみやげよりはと、ソフトクリームにかぶりつく方もいらっしゃいました。おみやげを手にもう一度車に乗り込み、陽の落ちた高速道路を前橋インターに向ってひた走り・・・。
「今日はほんとに楽しかったよ」「来年もよろしくね」「ありがとう」とあいさつを交わしながらそれぞれのご自宅前まで送らせていただき、ツアーは無事に終了しました。
あかしあの里Ⅰ うれし、恥かし誕生日会
あかしあの里Ⅰでは11月21日に誕生日会を行いました。数日前より楽しみにしていて下さり、「当日はみんなの分もちゃんとある?大丈夫ですか?」と心配もしておられましたが、いざ誕生日会が始まると「誕生日なんてしてもらう歳じゃないのにね~」と、少し照れながらも喜んでくださいました。また、プレゼントを贈呈と周りの方々からは開けて見せてとの声が聞かれました。以前から欲しいと言われていた物で、ご本人様も嬉しそうでした。今後も色々な行事や喜んでいただける誕生日会など行っていきたいと思います。
療養棟二階 大相撲創春館秋場所
療養棟二階では11月26日のお誕生日会にて大相撲創春館場所を行いました。今月誕生日を迎えられた方が相撲好きとのことで、力士に扮した男性職員が自分達の強さを競いました。まわしが取れそうになりながらも必死に戦う姿が笑いを誘いました。また、歌好きの誕生者の方もいたので、最後に『青い山脈』を皆様で大合唱しました。皆様に喜んでいただけたようなので、また大相撲大会を行いたいと思います!
春らんらん 紅葉狩り&子持道の駅探索
11月17日~22日に紅葉狩りドライブに行ってきました。山々が色づく中を春らんらん号が走りぬけ、目的地の河鹿橋へ行く先々の景色は『真っ赤だぁ~』『わぁ~綺麗!!』と声を上げずにはいられない絵葉書のような色合いでした。紅葉を堪能した後は、少し昔の面影のある子持の道の駅を探索!まずは、水車の前で“はいチーズ”と、笑顔で記念撮影。皆さんとびっきりの笑顔です。おやつには鯛焼きを、カスタードクリームか餡子を選んで買い、皆さんとても美味しそうにあつあつを頬張りながら、紅葉の話に花を咲かせていました。おやつの後は待ちに待った道の駅を探索開始!!色々並んでいる物産を見て『こっちの方が大きいかなぁ』『こっちの方が新鮮かねぇ』と話されながらの御買い物。春らんらんへ帰ると『今日は良い思い出になったよ』と喜びの声が聞かれました。
わきあいあい プレゼントは似顔絵ケーキ
荒井てる様、百歳のお誕生日おめでとうございます。11月21日(金)100歳になる荒井てる様のお誕生日会をしました。当日は、心のこもった飾り付けをし、ささやかですが似顔絵ケーキと、今年撮り溜めた写真をアルバムにしてお渡ししました。似顔絵ケーキにローソクを灯すと、本人と似顔絵のケーキの笑顔が重なってとても素敵でした。ご本人から「ありがとうございます。無事に百歳を迎えられてのも、皆さんのお陰です。」と、お言葉をいただき、良いお誕生日会が出来ました。皆様も“目指せ100歳”!
あかしあの里Ⅲ 今が旬の柿を使って
11月18日に手作りおやつを楽しみました。今年は入居者の家族の方より、たくさんの柿をいただきましたので、柿を使っておやつを作りました。柿をピューレにして寒天で固めてみましたら、大成功で柿ゼリーの出来上がりです。入居者の皆さんに「食べたいだけ、切ってください。」とすすめると、さっさと切る人あり、遠慮して小さく切る人ありと、それぞれの個性がでておもしろかったです。食べ始めると「甘くておいしい。」「柿の味がするね。」とたいへん好評をいただきました。今後も季節感を取り入れた手作りおやつを提供していきたいと思います。
涼風の家 ~秋の味覚!焼き芋!~
11月12日に焼き芋会を行いました。秋といえば焼き芋!ですが、職員がすっかり忘れていて、たまたまテレビでやっていて思いつき急遽決行(汗)火起こしから早速利用者様にうちわで扇いで頂き、大きな火柱が上がるほど燃えました。あとは芋を入れて30~40分…やることは単純で利用者様からも「もう終わり~?」とありましたが、食べる事がメインですので寒い中職員が火の番をしましてようやく完成です!普通のさつま芋と紫芋の2種類を焼き皆様熱々の焼き芋を美味しく召し上がりました!
しらさぎ お二人合わせて186歳
しらさぎでは、10日に女性と男性の入居者様2名の合同お誕生日会を行いました。お二方とも大正10年生まれの御年93歳で、お二人合わせると何と186歳!です。みんなでバースデイソングの合唱とケーキでお祝いをすると、嬉しそうな表情をされていました。プレゼントは女性にはクッションを、男性にはルームシューズを贈らせていただきました。これからもお元気でお過ごしください。
星辰の家 毎年恒例の紅葉ドライブ!
星辰の家では、赤城木の家へ紅葉ドライブツアーに行ってきました。スタッフ不足の為、予定の日時で行けなくなったりしましたが、臨機応変スタッフの協力のもと、無事に終える事ができました。利用者様も「真っ赤だね。きれいだね。」と大変喜ばれておりました。11月誕生日の利用者様と外食ツアーでケヤキウォークへ行ってきました。普段「魚を食べるとかゆくなるんだよ。」という利用者様も海鮮丼を全量召し上がり「美味しいから全部食べちゃったよ。」と喜ばれておりました。「ここはずいぶん広いね。」「長生きしてたから来れた。」と満足いただけました。外食の後には、渋川にある温泉施設にて足湯に入ってきました。充実した一日を過ごせ、利用者様もスタッフも息抜きができ、よかったです。
療養棟三階 秋のうどん作り
療養棟三階の今回のおやつ作りはうどんを皆さんで作りました。普段から元気な皆さんがより一層活気付きスタッフより先へとどんどん作ろうとする方も見られていました。利用者の方も「こんなんは昔からたくさん作ったから簡単にできるんだよ。」と頼もしい言葉も聞かれていました。作ったうどんは夕食の時に皆さんで召し上がり、利用者の方もスッタフにも好評でした。また利用者の方が楽しんで頂けるイベントを考えたいと思います。
DSゆめさき 楽しかった外食とドライブ!
11月10日~15日まで、外食ツアーと紅葉狩りドライブに行ってきました。外食ツアーでは源氏家族田口店にお世話になりました。各々食べたい料理を事前に注文し、予約した席に着くと、すぐに料理が運ばれ、皆様笑顔になりました。「こんな料理めったに食べられない」「おいしい物が食べられて良かった」「なかなか外に食べに出られないからねぇ~」と、おいしそうに食べていらっしゃいました。その後に赤城山木の家へ向かい、道中徐々に黄色に赤に景色が移りゆくのを見て車中では喜びの声や楽しそうな歌声が聞こえてきました。木の家に着くと、真っ赤な紅葉が迎えてくれたので、それをバックに記念撮影をしました。今回は、吊り橋を渡って、木の家に行く人も何人かいらっしゃり、渓流の魚に感激したり、歩きながらの景色に歓声をあげ、楽しく散策することが出来ました。風が強い日もありましたが、木の家の中でお茶をゆっくり飲んだり、談笑したり、紅葉を満喫しました。帰りの車中でも「名残惜しい」「また来年も来ようね」と喜んでくださいました。来年も皆様に喜ばれる外食ツアーとドライブを企画していきたいと思います。
ケアセンター朱咲 秋の味覚!焼いも大会
ケアセンター朱咲では11月21日に焼いもを行ないました。火おこしをしていると利用者様が大きなうちわで扇いでくれました。2種類のさつまいもを投入すると、少しずつ良い匂いがし、秋の臭いを楽しみました。出来上がりアルミをあけると、まるで買ったかのような美味しそうな焼いもが出てきました。これには利用者様も「懐かしいねー、美味しそう」とおっしゃっていました。いざ召し上がると「甘くてとっても美味しい」と秋の味覚を感じていただきました。
明月 うどん作り 自信の一杯
11月25日の火曜日に、GHと合同でうどんイベントを行いました。うどんは日本でも有名な、水沢うどん店の松島屋さんの会長を務めている利用者様が、皆様に食べていただきたいと言うご好意に甘えて食べていただきました。皆様からには『水沢のうどんはやっぱり美味しいねえ』と言っていただき、凄く喜んでくれました。午後は余興で職員が歌舞伎の『勧進帳』をして大好評でした。その後はおやきを食べて談話をして終わりました。これからも利用者様のために楽しんで喜んでくれるようなイベントを考えて、たくさんしていきたいと思います。
GHゆめさき 芸術の秋を楽しもう!
GHゆめさきでは、11月8日、9日に原東の公民館で行われた文化展に出品・見学へ行ってきました。ゆめさきからは、花札の猪鹿蝶をモチーフに花紙で描いた作品を出品し、皆様「うちのが一番大きくて目立っているね!」「苦労した甲斐があるね!」と鼻高々な様子でした。また、他出品者様の盆栽やパッチワーク等、様々な作品があり感嘆の声が多数聞かれ、楽しませて頂きました。来年は更にグレードアップした作品を作りたいと思います!
原東自治会の皆様、参加させていただきありがとうございました。
あかしあの里Ⅱ ぜんざいを作って食べました
あかしあの里Ⅱでは11月21日におやつ作りとして、ぜんざいを作りました。「昔はお米が無い時は、白玉だんごや、うどんなんかをよく作ったもんだよ。」など、昔話をしてくれながら入居者様にまぜたり、こねたり、丸めたりしていただきました。「久々に食べると美味しいね」などの声が聞かれ、皆さんすぐに食べきってしまうほど人気でした。
次回作る時は、ぜんざいの上にトッピングなどできたらいいなと思います。
クリニック通所リハビリ 素敵な切り絵ができました
クリニック通所リハビリでは、多くの利用者様が、木目込みやネット手芸等の作品作りを行っています。これまで数々の大作を紹介してきましたが、今月のさんぽみちでは素敵な切り絵を紹介したいと思います。「お孫さんへのプレゼントにいかがですか?」の一言で始まった切り絵作業。細かい所も多く、初めは苦戦しましたが、だんだんと職人並みに!!こんなに可愛らしい素敵な切り絵のできあがりです。他にも、お孫さんの大好きな工事車両も切り絵にしてプレゼントされ、とても喜んでくれたという話をお聞きました。嬉しそうなお孫さんの顔が目に浮かんできます。
今月の行事予定
☆通所リハビリ☆
3日 ケーナサークル演奏会
4日 南橘リコーダーの会
8日 富士見ハーモニカクラブ
11日 たから幼稚園
15・16・17・19日 お誕生会
20日 ヴィクトリー川田とブルーサウンズ
andいくこ フラスクール クリスマスコンサート
30日 お疲れ様会
☆あかしあの里Ⅲ☆
3日 忘年会
10日 大掃除
20日 目標達成発表会
25日 クリスマス
31日 年越しそば
☆朱咲の家☆
6日 ご当地鍋パーティー(きりたんぽ鍋)
19日 お誕生日会(カボチャケーキ作り)
22~26日 ゆず湯週間
25日 クリスマス会
☆DSゆめさき☆
4、6日 おやつ作り
5日 富士見だんべえ会慰問
8日 お誕生日会
9日 上州だんべえ会慰問
17、18日 お誕生日会
22日 上映会
23日 クリスマス会
27日 もちつき
30日 大忘年会
☆あかしあの里Ⅰ☆
15日 外食ツアー
24日 クリスマス会
28日 おせち作り
☆GHしらさぎ☆
13日 クリスマス会
下旬 おやつ作り
☆あかしあの里Ⅱ☆
22日 冬至(ゆず湯・かぼちゃを食べる)
27日 クリスマス会
31日 大晦日
☆星辰の家☆
2日 鍋パーティー
中旬 クリスマス会
☆療養棟三階☆
11日 忘年会
17日 お餅つき
25日 誕生日会
☆明月☆
11日 伊香保保育園慰問
12日 タンポポ慰問(ピアノ)
23日 おやじバンド
24、25日 クリスマス会
29日 忘年会
☆わきあいあい☆
4、12日 お誕生日会
19日 クリスマス会
☆涼風の家☆
2日 焼き芋イベント
25日 クリスマス会
☆春らんらん☆
17日 お誕生日会
25日 年末飾り作り
30日 餅つき大会
☆GHゆめさき☆
14日 家族会・忘年会
25日 クリスマス会
28日 餅つき
☆療養棟二階☆
10日 忘年会&おやつ作り
17日 餅つき
24日 お誕生日会・クリスマス会
院長先生の健康豆知識
「かぜ」雑感
「かぜ」や「インフルエンザ」に悩まされる季節がやってきました。今年はインフルエンザの流行が早く、どうなることかと思いましたが、今のところ平穏な日々が続き、ほっとしています。嵐の前の静けさではなく、何とか元気で、すがすがしい正月を迎えたいというのが、誰しもの願いでしょう。
長い間、通所リハビリに通っている女性で、「かぜ」が流行る毎に、先陣を切って受診される方がいます。「まるでかぜのリトマス試験紙ですね。」と、長い付き合いなものですから、冷かしてしまうのですが、つらい思いをしているにも関わらず、笑って「本当にそうですの。」と、応えてくれます。特別かぜをひきやすい生活をしているとも思えない、そんな人をみていると、「かぜ」もひきやすい人と、ひきにくい人がいるのではと、考えていたのですが、それを支持する研究があります。生まれつき、人によって、「かぜ」ウイルスを受け入れやすい人と、受けにくい人があるというのです。勿論、体調によっても、「かぜ」ウイルスのかかりやすさは違ってくるという研究もあります。体調的には、長く続くストレスを控えている人は、「かぜ」ウイルスだけでなく色々な病気になりやすいようです(例えば、身内の人が亡くなったりとか、金銭的トラブル、職場の人間関係等々)。脳卒中で半身不自由なあのリトマス試験紙の方は、慢性的なストレスの下にあると想像されます。彼女は、体質、そして体調面での両方の問題があるせいで、「かぜ」をひきやすいのかも知れません。でも、身体の不自由な方のストレスをどうしたら取り除けるかは、難しい課題です。「かぜ」で困っている彼女を見るたびに、何とか早く治してあげたいと思います。
医者であれば、どの医者も「かぜ」ひきの人を見るたびに、鼻づまり、咳、痰、発熱、疲労感などの「かぜ」の諸症状を切れ味鋭く、スパッと治してあげたいと願っている筈です。ところが、どんな名医でも、「かぜ」だけはスパッと治せないのです。ウイルスが原因の「かぜ」には、そんな特効薬がないのです。ウイルスをやっつける薬はなく、ウイルスにまつわる熱、咳などの症状を抑えているだけで、ウイルスを殺すのは、もっぱら患者さん自身の免疫の力だからです。「かぜ」の症状というのは、様々な「かぜ」ウイルスと、それに対する身体の反応のあらわれです。「かぜ」ウイルスには、鼻やのどを好むものや、声帯や気管を、そしてまた肺の気道を好むウイルスもいます。鼻やのどを好むウイルスにかかれば、鼻水やのどの痛みに困り、声帯や気管を好むウイルスにかかれば、声がれしたり、コンコン続く咳に悩まされたりする事になります。そして同じウイルスでも、ある人は、軽い鼻水で済み、別の人はひどい鼻づまり症状で苦しむという事があるのです。私自身は、年がら年中「かぜ」の患者さんと接触していますが、滅多にひどい「かぜ」で困るという事はありません。時々のどの異和感や、だるさを感じる程度です。かぜの予防という事では、おもしろい研究結果として、性格的な面があります。自分を卑下する傾向のある人(悲観的な性格という事でしょうか?私のテニスの友人で、まわりの誰もが上手いとは思っていないのに、本人はとても上手いと思い込んでる方がいます。そんな人と逆の性格という事ですね。)は、「かぜ」をひきやすく、色々な人達とネットワークが作れる社交的な人は、「かぜ」をひきにくいというのです。知り合いの女性で、毎日日帰り温泉に行き、そこで沢山の友達ができ、時には韓国出身の人からキムチを貰ってくる方がいますが、彼女が滅多に「かぜ」をひかないのも、そうした性格のせいかも知れませんね、その他に、「かぜ」予防としては、十分な睡眠をとる(毎晩七時間以上寝る人は「かぜ」をひく確率がぐっと低くなるようです。)禁煙する、運動をするなどがあげられています。一方、様々な民間療法がありますが、いずれも医学的根拠は乏しいようです。私自身は、入浴後の冷水シャワーを40年来実践していますが、これとて何等医学的根拠はなく、別の人がやれば、「かぜ」をひきやすくなる可能性だってあります。自分自身が健康法として思いこんでやっているだけです。「かぜ」の予防、ひいては健康法という事では、こうした思いこみこそが大切で、身体に害を与えない方法であれば、思いこんで、実践する事こそ大切だと思っています。まさに「いわしの頭も信心から」という事です。体にいいと思って高価なネックレスをまいている人もたくさんいますが、どんな方法であれ、健康に留意するという、その気持ちこそが大切で、それこそがご利益というものでしょう。
最後に「かぜ」予防のためにぜひ実践していただきたいことをお伝えしておきます。それは手洗いの励行という事です。「かぜ」ウィルスのついた手で顔を触るという行為が、最もウィルスにかかりやすい行為です。機会ある毎に手を洗うようにしましょう。医者は患者さんを見るたびに手を洗います。こうした手洗いが、医者の「かぜ」予防になっているのは確かな事実であると考えています。
来年また皆様方の素晴らしい笑顔に出会えるのを楽しみにしています。今年1年拙い私の話にお付き合いいただき、有難うございました。
★作品紹介!☆
クリスマスリース作り 春らんらん
11月に採ってきた蔓を丸めるところから始めた、素敵なクリスマスリースを作ってくださった方々をご紹介します。グループホームに入居されている松本正様、小規模多機能ホームを利用されている閑野きみい様、小池美代子様です。それぞれのフロアに飾って、クリスマスの雰囲気を皆さんで楽しんでいます。
文芸作品
あれこれと 迷って伸ばす 手の先に
赤く微笑む りんごが揺れる
採れた実を 重さ大きさ 自慢して
甘い渋いと 歓声上がり
高橋 三佐男様
元気良く 笑顔の妻に 安堵する
散歩道 晴れて紅増す 秋の空
晩秋の 庭の柿の実 絵にも成る
菅野 邦夫様
義肢靴に 歩行ままならぬ 人見れば
妻に寄りそい 過去よみがえる
雑草と いえども使命 もちて伸ぶ
その草を引く 我も雑草
喪の葉書 受けて瞼に 浮ぶ友
我もいつかは 胸のいたみぬ
影山 えいじ様
編集後記
今月のさんぽみちはいかがだったでしょうか?職員運動会や各部署でのイベントなど、今月も盛り上がっていたようですね。季節はあっという間に移り変わり、空気冷え込む毎日ですが今年もあと1か月、思い残す事無く清々しく新年と迎えられるよう頑張っていきましょう。来月号のさんぽみちもお楽しみに!
療養棟三階 諸田 友里夏